サムネイル出典元:もえちゃっと☆(リンク切れ)のインターネットアーカイブより
昔のバ美肉(バーチャル美少女受肉)っぽいコンテンツの話をしますね。
VNIの話
2000年代頭、VNI(バーチャルネットアイドル)というコンテンツが全盛期を迎えます。
代表的なのが「ちゆ12歳」というサイト。
読み物系のサイトなのですが、実体を持たない電子の妖精・ちゆとしてHP上で活動されてるのが特徴です。
かわいらしい見た目に反して12歳らしからぬテーマや、サクッと読ませる文章が魅力的です。
単行本での書籍化やネットランナーでのOVA化・フィギュア化もして、当時のインターネットだいすきオタクの中で一大ブームを巻き起こしました。
(現在はnoteやYoutubeでも活動されています)
https://kai-you.net/article/50460
るる実の保健室も若干、ちゆ12歳メソッドをお借りしてます。
2000年代前半には、ちゆ12歳を筆頭にこういったVNI系のサイトが乱立しましたが、ブームが縮小すると閉鎖・更新停止したり、フォーマットを変更してくサイトも見られました。
バ美肉とは違うのですが、中の人が正体を隠して2次元のアイドルとして活動する形態は近かったコンテンツなのかなと思います。ちゆちゃんは正真正銘電子の妖精ですが…
……るる実はアイドルではありませんが…令和生まれのVNIとして、いけますかね?(何が?)
バーチャル保健室管理人のるる実は、ちゆ12歳を応援しています。
もえちゃっと☆の存在
2005年9月、「もえちゃっと☆」というサービスがはじまりました。

お客さんがテキストチャットでキャラとお話できるというサービスです。
「キャラの中の人」であるボイスアクターが、50種類以上から選べるアバターを使用して、マイク使用のボイスチャットでキャラになりきり、雑談などでお客さんの相手をします。
イラストはポーズ切り替えや表情切り替えの機能も用意されているので、まるで本物のキャラとしゃべっているような雰囲気を出せる、当時としては画期的なコンテンツでした。
チャットルームに入室すると、通常ではキャラクター1人に対して複数のお客さんで進行していきますが、使うポイントの量によっては、2ショットでチャットできたりもしました。
チャットで使用するポイントはどうやってもらうのかというと、課金するか、自分もボイスアクターになってお客さんとお話し、その報酬としてポイントをもらうか…の二択だった気がします。
ボイスアクターさんがゲットしたポイントは、商品券に交換できたりもしたので、お小遣い稼ぎにやってた人も多いかも。
るる実が小さかった頃、課金できなかったので、気になるキャラちゃんとお話するためにポイントを貯めたくて、ボイスアクターになってひたすら知らない人と雑談した記憶があります。
当時はボイスチェンジャーも無かったので、めちゃくちゃ無理して萌え声を出してたことを思い出して、大泣きしてしまいました。
るる実の中の「もえちゃっと☆」ブームは1ヶ月ぐらいでしたが…。
かわいいキャラになりきって喋るアクターさんの存在や、「キャラクター×視聴者の交流」という点ではバ美肉やVtuberにかなり近かったコンテンツなのかなと思いました。
パーティーキャッスルというネトゲ
2009年冬、パーティーキャッスルというネットゲームがリリースされました。
オリジナルの3Dキャラクターを作り、そのアバターで交流できるネトゲです。
ネトゲというよりはひたすら交流するコミュニティで、とにかくまったりした空間です。
VRじゃないVRCHATみたいな感じでした。
3Dを扱ったことない人でも、絵を書いたことがある人なら簡単にキャラクターの作成ができます。そういった点は、VRoidStudioにも近いですね。エクスポートとかはできないんですけど、ダンスさせる機能とかもあります。
クライアントと連携したSNSサイトもあり、完成した自キャラのスクショを載せて、かわいいでしょ!って披露したり、作ったオリジナルのワンピースとかフェイスのパーツを売ったり、ゲーム内通貨で買えたりしました。

パーティーキャッスルでは、自分が作ったキャラクターを「うちの子」みたいな感じでかわいがってる人と、今の感覚でいうマイアバターという感じでキャラになりきってる人もいました。そういうところではai sp@ceとかに近いかもしれない。
…VRCHATの「お砂糖」みたいな関係が存在していたのかは謎です。もしかしたら居たかもしれないですね。
当時のキャラメイクにそれはそれはハマってました。
しかし別のネットゲームにハマったので、こちらもブームは1ヶ月ぐらいでした。
番外編:ネトゲのネカマの話
バ美肉とは関係ないのですが…。
これは…るる実が当時命をかけて遊んでたネトゲでの話なのですが…。
3ヶ月ぐらい一緒に遊んでたネトゲ仲間から、ある日こんなことを言われました。
「るる実には言おうと思ってたんだけど…女キャラ使ってて、チャットも女口調だったけど、俺、実は男なんだよね。」
「るる実はチャットとかしててネット慣れしてそうだから言ったけど、●●ちゃん(共通の友人)はナイーブそうだから、言わないでね」
「にゃ〜☆」な口調の(時代が時代なので誰も怪しいと思わない)彼女からの、突然のネカマ告白でした。関係は継続したいので、周りには言わないでねとのことでした。
実際、その可愛らしい口調から、女性だと思いこんでいたので、びっくりしました。でもびっくり以上の感情は無かったので、そのまま受け入れましたが…。
彼は、「罪悪感がw」と言いつつその後も変わらず、「にゃ〜☆」なキャラを守っていました。
結局、ネトゲ仲間がネカマであったことを●●ちゃんが知ることは無く、そのネトゲはサービス終了しました。
ネットゲーム内でかわいいキャラクターとかわいい口調を使うと、援助してもらえたり、気軽に承認欲求が得られたというのは大きかったと思います。そういったものはネトゲをやるモチベにつながったりするので…。
それにしても、ずっとキャラを守ってるの、凄いなあと関心しました。
…まあこれは関係ない話なんですけど…。
るる実がネット慣れしてるの、なんでわかったんだ…。
余談:ライブチャット「萌えチャット」
ちなみに、運営は違いますが「もえちゃっと☆」にすごく似たサービスでR18版の「萌えチャット」なるものも存在します。
こっちはVtuberというよりいわゆるアダルトのライブチャットに近いのかも。
公式Twitterの更新は2018年で止まっています。

http://www.angel-live.com/moe/(18歳未満閲覧禁止、リンク切れのためURLだけ表示しています)

システムも「チャット・2ショット・のぞき」と、もえちゃっと☆によく似ています。というか普通のライブチャットのシステムですね。

ランキングを見たら「悪女装」というエロゲーに出てくる姫条院アンジュちゃんが居ました。

エロゲーメーカーが萌えチャットに対して、立ち絵を使う許可を出していた感じですね。
このサービスのチャット画面をみたことないのでアレなんですけど…。
エロゲとかはCGがあって初めて実用的かと思われるんですが、萌えチャットでは声と裸の立ち絵だけでうまいことやっていたのかは、謎です…。そう考えるとアクターさん、すごいな…。

エロゲのキャラのほかにも、サービスに気合を入れていた当時人気だったコンテンツのパロディキャラとかも居ました。すごいな。
余談でしたが。
2024年11月25日追記 ライブチャット「萌えチャット」サービス終了
この怪しいアダルトチャットサービス、なんと2024年8月に終了しておりました…。
SNSは2018年から止まってたみたいだけど、チャットは機能していたみたいですね。
理由としては、海外クレジットカード会社のアダルトコンテンツへの風当たりの強さがあり、萌えチャットを継続すると他のサービスにも影響があるんじゃないかという懸念からみたいでした。
このあたりは仕方ないですね。
FANZAとかが、ポイントをクレカで購入→買ったポイントでアダルトコンテンツを購入というシステムに変えたり、色々対策してましたが。
現状上記で問題ないそうです。すごいくぐり抜け方だ。